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南アフリカのケープタウンで26日始まった主要20カ国・地域(G20)財務相・中央銀行総裁会議では、停滞する世界経済の先行きが大きなテーマになった。参加国からは、①保護主義の台頭②経済の分断③不確実性の高まりという「3大リスク」への懸念が噴出。だが、リスクをばらまいている側のトランプ米政権の責任者は欠席し、議論が深まったとは言えそうにない。
- おでんどころじゃないトランプ関税・USスチール 担当記者の1カ月
会議の初日、参加国からは世界経済や貿易の先行きへの不安の表明が相次いだ。日本の財務省関係者によると、「分断」「保護主義」「不確実性」という三つの言葉が「キーワード的にいろいろな国から出た」。そのうえで、「自由で開かれた経済・貿易システムが大事」「多国間協力が引き続き重要」といった指摘が続いたという。
一連の発言の背景には、「米国第一」を掲げて1月に就任したトランプ大統領の通商政策があるのは間違いない。
トランプ氏は2月に入り、中…